前回は 平成31年の数1Aにある第一問の(3) を解きました。その続きになります。
今回は 平成31年の数1Aにある第一問の(1)をやっていきたいと思います。
準備
ぼくがセンター試験を解くに当たり準備したものは
- センター試験過去問(平成31年版)
- jupyternotebook
の二つです。
jupyternotebookの導入や使い方についてはこちらを参照ください。
センター試験を解いてみよう
解く問題
\(a\)を実数とする。 $$9a^2-6a+1 = ([ア]a-[イ])^2$$ である。次に $$A = \sqrt{9a^2-6a+1} + |a+2|$$ である。 次の三つの場合に分けて考える。$$\\$$ $$\begin{cases} a>\frac{1}{3}のとき、A = [ウ]a+[エ]である。\\ -2 < a < \frac{1}{3}のとき、A = [オカ]a+[キ]である。\\ a<-2のとき、A = -[ウ]a-[エ]である。 \end{cases}$$ \(A=2a+13\)となる\(a\)の値は $$ [ク],\frac{[ケコ]}{[サ]} $$ である。
因数分解
まずは\(9a^2-6a+1\)の因数分解です。
これには、factorという関数を使っていきます。では早速やっていきましょう。
import sympy from sympy import Symbol from sympy import factor a = Symbol('a',real=True); exp = 9*a**2-6*a+1; print(factor(exp));
出力は
(3*a - 1)**2でしっかりと因数分解できています。 よって答えは $$ ([3]a-[1])^2 $$
このことから、[ウ][エ][オカ][キ]は簡単に求められて、 $$\begin{cases} a>\frac{1}{3}のとき、A = [4]a+[1]である。\\ -2 < a < \frac{1}{3}のとき、A = [-2]a+[3]である。\\ a<-2のとき、A = -[4]a-[1]である。 \end{cases}$$ となります。
絶対値の計算
最後に絶対値を含む方程式を計算します。少し特殊なのでてこずりました。
from sympy import sqrt from sympy import Eq from sympy import solve A = sympy.sqrt(9*a**2-6*a+1) + abs(a+2)#math,numpyの.sqrtではうまくいかない exp2 = Eq(A,2*a + 13) solve(exp2,a)
出力は
[-7/3, 6]で答えと一致します。
ちなみに、因数分解したときに定義したaで、
a = Symbol('a',real=True)real=Trueという記述を忘れていていると、ルートの計算をするところでエラーを起こしてしまいます。
また、エラー関連でいうと
A = sympy.sqrt(9*a**2-6*a+1) + abs(a+2)でnumpyやmathのsqrt関数を使うとエラーを起こします。これは、numpyやmathは数値が与えられている場合に強いが、代数の計算は不得意なためだと思われます。
よって答えは $$ [6],\frac{[-7]}{[3]} $$ です。
参考

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